日本のSDGs達成に向けた取り組みは停滞・後退評価
世界SDGs達成度ランキング2023
国連と連携する国際的な研究組織「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク」は、2016年より毎年作成されている国別のSDGs達成状況などをまとめた報告書「持続可能な開発リポート2023」を6月21日に発表しました。
166カ国を比べた達成度ランキングでは、フィンランドが3年連続で1位。トップ20は全て欧州勢が上位を占める結果に。また、74カ国の政府を対象にした、政策や予算面での取り組みなどの「本気度」を比べた新しい調査では、スウェーデン、スイス、オランダがトップ3。日本は13位となっています。
日本の順位は2ランク低下の21位に後退
日本のSDGs(持続可能な開発目標)の進み具合は、世界トップ20から脱落して21位。2017年に過去最高の11位でしたが、毎年徐々にランクを落とし、昨年の19位からさらに後退しました。
SDGs17の目標ごとの達成状況は4段階で評価され、日本は「ジェンダー平等」(目標5)、「つくる責任、つかう責任」(目標12)、「気候変動対策」(目標13)、「海の環境保全」(目標14)、「陸の環境保全」(目標15)の五つが、大きな課題が残っていると判断され、昨年に続いて最低評価となりました。
・目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
・目標12「つくる責任、つかう責任」
・目標13「気候変動に具体的な対策を」
・目標14「海の豊かさを守ろう」
・目標15「陸の豊かさも守ろう」
【重要な課題がある】(Significant challenges)
・目標2「飢餓をゼロに」
・目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」
・目標8「働きがいも経済成長も」
・目標10「人や国の不平等をなくそう」
・目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」
【課題が残る】(Challenges remain)
・目標1「貧困をなくそう」
・目標3「すべての人に健康と福祉を」
・目標6「安全な水とトイレを世界中に」
・目標11「住み続けられるまちづくりを」
・目標16「平和と公正をすべての人に」
【達成済み】(SDG achieved)
・目標4「質の高い教育をみんなに」
・目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
国際社会全体でSDGs達成に向けた進捗が3年連続で後退
2023年版報告書では、SDGs達成目標2030年までに「今のペースでは全目標の2割も達成できない」と指摘されており、国際社会全体でSDGs達成に向けた進捗が3年連続で後退していると警鐘を鳴らしています。2015年に採択されたSDGsの折り返し年度でもある2023年。毎年9月に国連で開かれる首脳サミットでは、取り組みを後押しする優先事項を議論することになっています。
HAPPY EARTHでは、この国連総会の会期に合わせたSDGs週間に、幸せな未来について考え、アクションするイベント『HAPPY EARTH FESTA 2022|GLOBAL GOALS WEEK』を2021年より開催。3年目となる2023年は、東京、横浜、大阪、沖縄の4都府県で開催を予定しています。
このSDGs達成度ランキングを参考にすることも重要ですが、我々国民一人ひとりが意識を高めて行動することが大切です。「私にもできるSDGs」をキーワードに、ジェンダー格差の解消、プラスチックや電子ごみへの対応、環境保全など、個人でも具体的なアクションに繋げられるように、このイベントはじめ、様々な活動を通じて社会に貢献していきます。
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