日本のSDGs達成に向けた取り組みは停滞・後退評価
世界SDGs達成度ランキング2024
国連と連携する国際的な研究組織「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク」は、2016年より毎年作成されている国別のSDGs達成状況などをまとめた報告書「持続可能な開発リポート2024」を6月17日に発表しました。
167カ国を比べた達成度ランキングでは、1位はフィンランド(86.4)で4年連続のトップ。2位はスウェーデン(85.7)、3位はデンマーク(85.0)、4位はドイツ(83.4)、5位はフランス(82.8)と続き、4位のドイツまでは前年と同じ顔ぶれとなりました。
日本は世界18位に上昇
ジェンダー平等などは昨年同様に最低評価
日本は、過去最低順位だった前年の21位から3ランク上がり18位(79.9)で、2024年は7年ぶりに上昇に転じました。
報告書は17の目標ごとに「達成済み」から「課題が残る」、「重要な課題がある」、さらに最低評価の「深刻な課題がある」までの4ランクで評価しています。
日本は「ジェンダー平等」(目標5)、「つくる責任、つかう責任」(目標12)、「気候変動対策」(目標13)、「海の環境保全」(目標14)、「陸の環境保全」(目標15)の五つが、大きな課題が残っていると判断され、昨年に続いて最低評価となりました。
・目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
・目標12「つくる責任、つかう責任」
・目標13「気候変動に具体的な対策を」
・目標14「海の豊かさを守ろう」
・目標15「陸の豊かさも守ろう」
【重要な課題がある】(Significant challenges)
・目標2「飢餓をゼロに」
・目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」
・目標8「働きがいも経済成長も」
・目標10「人や国の不平等をなくそう」
・目標11「住み続けられるまちづくりを」
・目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」
【課題が残る】(Challenges remain)
・目標1「貧困をなくそう」
・目標3「すべての人に健康と福祉を」
・目標4「質の高い教育をみんなに」
・目標6「安全な水とトイレを世界中に」
・目標16「平和と公正をすべての人に」
【達成済み】(SDG achieved)
・目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
前年と比べて評価が下がった目標は2つで、「目標4:質の高い教育をみんなに」は、前年まで最高評価の「達成済み」でしたが、「生徒の学習到達度調査(PISA:Programme for International Student Assessment)」の調査結果について、「生徒の社会経済的背景が数学の得点に影響する度合い」に課題が残るとされたことが影響し、2段階目の「課題が残る」と評価を下げました。
また、「目標11:住み続けられるまちづくりを」は、「家賃負担が重い人々の割合」が増えたことが響いて、2段階目の「課題が残る」から3段階目の「重要な課題がある」に転落しました。
世界全体のSDGsの進捗具合はわずか16%
世界全体のSDGsの進捗について「2030年のSDGs達成に向けて、全ての目標の平均で進捗が見られるのはわずか16%で、残りの84%は限定的な進捗か、あるいは後退している。進捗は依然遅すぎ、国によってばらつきがある」と報告書は指摘しています。特に目標2「飢餓をゼロに」、11「住み続けられるまちづくりを」、16「平和と公正をすべての人に」などは「達成への軌道から外れている」と懸念されています。
HAPPY EARTHでは、この国連総会の会期に合わせたSDGs週間に、幸せな未来について考え、アクションするイベント『HAPPY EARTH FESTA|GLOBAL GOALS WEEK』を2021年より開催。4年目となる2024年は、東京、大阪、沖縄の3都府県で開催を予定しています。
日本でもSDGsの認知は大幅に増加しました。ただし、目標達成には程遠い現状の今、我々国民一人ひとりが意識を高めて行動することが大切です。ジェンダー格差の解消、プラスチックや電子ごみへの対応、環境保全など、個人でも具体的なアクションに繋げられるように、このイベントはじめ、様々な活動を通じて社会に貢献していきます。
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